[ニューヨーク 4日 ロイター] – ニューヨーク外為市場でドルが小幅安。米中通商交渉を巡る根強い不透明感がドル相場の下支えとなる一方、景気後退の兆候とも捉えられる長短金利の逆転(逆イールド)への警戒感からリスク回避の動きが広がった。

ドル/円JPY=は0.77%安。日本は世界最大の債権国であるため、円は地政学・金融リスクの逃避先となる傾向がある。投資家は3年/5年や2年/5年の逆イールドや、これが2年/10年に飛び火するかに注目している。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は前週、金利が中立水準に近づいているとの認識を表明。これを受けドル安が進んだが、市場は逆イールドやFRB当局者の発言で景気後退リスクや利上げ打ち止めの可能性を意識しており、「それが現実となれば、ドルは天井打ちもあり得る」(シリコンバレー銀)という。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.07%安の96.972。米中通商交渉を巡り、トランプ米大統領は4日、交渉が決裂した場合、同国からの輸入品に追加関税を課すと明言した。[nL4N1Y94B1]豪ドルAUD=D4は一時上昇していたものの、その後は値を消し0.26%安。ポンド/ドルGBP=は一時1年5カ月ぶりの安値を付け、その後は値を戻した。

ドル/円
NY午後4時 112.82/112.85

始値 112.75
高値 113.01
安値 112.58

ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1336/1.1340
始値 1.1393
高値 1.1411
安値 1.1319