[ニューヨーク 6日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米債利回りの低下に伴い、ドルが主要通貨に対し下落。経済指標が弱含み、市場のボラティリティーが高まる中、米利上げペースが鈍化するとの観測が強まっている。ユーロ/ドルは0.26%高の1.1373ドル。

ドルは円とスイスフランに対しても下落。中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)逮捕のニュースを受け、米中貿易摩擦を巡る懸念が強まったことで安全資産とされる両通貨に買いが入った。ドル/円は0.4%安。

一方、リスク選好度の低下に伴い、資源国通貨は対ドルで下落。オーストラリアドルは0.47%、ニュージーランドドルは0.32%それぞれ下落した。スコシアバンクの首席為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は「米債利回り低下と利上げ観測後退がドル下落の背景」と指摘した。米債市場ではこの日、10年債利回りが3カ月ぶりの水準に沈んだ。

こうした中、米連邦準備理事会(FRB)が18─19日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを実施するとの見方がなお大勢。ただ、来年の利上げ回数を巡る市場の観測は後退しており、CMEのフェドウォッチのデータによると、2回以上の利上げの可能性は織り込まれていない。1カ月前には2回の利上げがあるとの見方が織り込まれていた。

ドル/円
NY午後4時 112.70/112.71
始値 112.78
高値 112.83
安値 112.24

ユーロ/ドル
NY午後4時1.1382/1.1383
始値 1.1337
高値 1.1412
安値 1.1337