[ニューヨーク 6日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で、豪ドルが急落した。オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁の講演を受け、利下げに道が開かれたとの見方が広がった。ドルは対主要通貨バスケットで5営業日続伸した。
豪ドルは対米ドルAUD=で1.67%安の0.71ドル。1日では2016年6月27日以来の大幅安となりそうだ。 豪ドルの売りはニュージーランド(NZ)ドルNZD=やカナダドルCAD=の重しとなり、いずれも米ドルに対して下落した。
豪中銀のロウ総裁は、次の金利の動きが上下方向のどちらにもなる可能性があることを示唆し、長く維持してきた引き締めバイアスからシフト。国内外で下向きのリスクが増大していることから投資家の間で年内に利下げが必要になるとの見方が強まった。
シリコンバレー銀行のトレーダーは「本日は豪ドルの動きが目立った」とし、「表現が予想よりややハト派的だった」と話す。 豪中銀は前日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを1.50%に据え置いた。ただ明確なハト派シフトを示しておらず、この日の発言内容は一部投資家に驚きを持って受け止められた。
ドル指数.DXYは0.34%高の96.391。 昨年11月の米貿易赤字が6カ月ぶりに縮小し、ドルを下支えした。 市場では、米中通商協議進展の兆しや金融政策の短期見通しに注目が集まる。
英国のメイ首相が無秩序な欧州連合(EU)離脱回避に向け、協定案修正の説得を試みようとする中、英ポンドはおおむね安定して推移した。
ドル/円
NY午後4時 109.93/109.96
始値 109.74
高値 110.00
安値 109.66
ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1368/1.1371
始値 1.1384
高値 1.1398
安値 1.1362