[ワシントン/北京 13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、北京で現在行われている米中通商協議について「非常にうまく進んでいる」との考えを示した。両国は3月1日の期限に向けて合意を探っている。
米政府は期限までに合意できなければ、2000億ドル相当の中国製品への関税を現行の10%から25%に引き上げる構えで、家電から農産物まで幅広いセクターでコストが増える恐れがある。
トランプ大統領はホワイトハウスで、「協議は順調に進んでいる。中国側は大きな敬意を示している」と記者団に語った。
訪中しているムニューシン米財務長官も同日、協議の進展について問われ、「これまでのところ順調」と発言。誰と協議したかについては明らかにしなかった。
またこれに先立ち、今週開催される閣僚級協議については「生産的な会合」になることを期待していると述べた。
北京では次官級の協議が11日に始まっており、通商合意がまとまった場合の合意履行の仕組みといった技術的な詳細を詰めている。
ムニューシン長官と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は12日に北京に到着。14日から2日間の日程で中国の劉鶴副首相と協議を行う。
香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、ムニューシン長官とライトハイザー代表は15日に習近平国家主席と会談する予定だという。
トランプ米大統領は12日、記者団に対し「中国での協議は極めて順調に進んでいる」とし、「合意が近いと見なされれば、期限を若干延長することはできる」と語った。ただ「できれば延長は避けたい」とも述べた。
ホワイトハウスのサンダース報道官は13日、フォックス・ニュースに対し、トランプ大統領が米中通商協議の期限である3月1日を巡り、様々な可能性を検討しているとの見方を示した。
サンダース報道官はまた、米中通商協議は両首脳の直接会談で合意に達するとし、会談の場としてフロリダ州パームビーチにあるトランプ大統領の別荘マー・ア・ラゴが適していると述べた。
トランプ氏は3月1日より前に習主席と会談する考えはないとしている。
首脳会談については、米農務省(USDA)のセンスキー副長官がこの日の業界イベントで、「3月のいずれかの時点」で行われる見通しと語った。