• モラー特別検察官の捜査結果概要、メイ英政権閣僚の亀裂深く
  • タイ総選挙、トルコがJPモルガン調査、ウーバーが同業買収発表へ
トランプ大統領
トランプ大統領 Photographer: Bloomberg/Bloomberg

米債券市場で先週末に起きた3カ月物と10年物の間での逆イールドは、向こう1年半ほどで米経済がリセッション(景気後退)入りするシグナルとも言われています。米連邦公開市場委員会(FOMC)のハト派転換や景気減速懸念が背景にあると指摘される中、今週は世界経済の重しの一つである米中通商対立に関して、その打開を目指す協議が再開されます。先行きに明るい見通しは得られるのか、以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

モラー氏の結論

モラー特別検察官は2016年の米大統領選に対するロシア介入疑惑の捜査で、トランプ大統領による司法妨害の可能性に関して結論を出さず、ロシアとの共謀の証拠はないとの報告書を司法省に提出した。バー司法長官は議会に宛てた書簡で、モラー特別検察官を引用し、「この報告書はトランプ大統領が罪を犯したと結論付けていないが、大統領の潔白を証明するものでもない」としている。

メイ政権内の亀裂深く

英国各紙は、一部の閣僚らがメイ英首相を首相職から排除し、暫定首相を置くための措置を講じつつあると報道。サンデー・タイムズはこの閣僚らが25日の閣議で首相に辞任を迫り、首相が拒めば一斉に辞職する構えだと伝えた。一方、ハモンド財務相ら他の閣僚は首相支持を公言。同相はスカイに対し、首相を辞任に追い込むことは英国のためにならず、新たなリーダーについて論じるのは「無責任」だと主張した。

軍事政権の首相続投か

24日に投開票されたタイ総選挙の非公式な開票速報によれば、親軍事政権の「国民国家の力党」が開票率92%の時点で750万票を獲得し、リードしている。2014年の軍事クーデター以降で初の選挙は、プラユット暫定首相の続投という結果となる見通しが高まった。タクシン元首相派のタイ貢献党は705万票で2位。選挙管理委員会は公式結果を現地時間25日午後2時に発表する。

「流れ弾」

トルコ当局は通貨リラの急落を意図的に引き起こしたとして、JPモルガン・チェースに対する調査を開始した。先週22日の外国為替市場でトルコ・リラは昨年の急落以降で最大の下げとなったが、その前日に同行がリポートでリラ売りを推奨したことを非難した。トルコは31日に地方選挙を控える。ブルーベイ・アセット・マネジメントのストラテジスト、ティモシー・アッシュ氏は「流れ弾に当たったようなものだ」と述べた。

ウーバーが今週にも買収発表

配車サービスの米ウーバー・テクノロジーズは今週にも、ドバイの同業カリーム・ネットワークスを31億ドル(約3400億円)で買収すると発表する方向だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。カリームにはサウジアラビアのアルワリード王子の投資会社や楽天が出資している。合意が成立すれば26日にも発表される可能性がある。

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