1月の追起訴から3カ月弱、3月の保釈から約1カ月。余罪捜査を続けてきた東京地検特捜部が、日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)の4回目の逮捕に踏み切った。慎重論もある中、中東を舞台とした「会社の私物化」の全容解明を目指す。
「ゴーン氏が自分のポケットに入れているというのは大きい。言い逃れできない」。早朝の逮捕劇を確認した検察幹部は、立証に自信を見せた。
東京地検特捜部の捜査は、1月に「サウジアラビアルート」の特別背任罪で追起訴した後、息を潜めていた。強力な新弁護団の結成で前会長は3月6日に保釈され、先行きはますます不透明になった。