[ニューヨーク 23日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが全面高。26日に発表される第1・四半期の米国内総生産(GDP)統計で、米経済が他の主要国よりも堅調に推移していることが示されるとの期待から、ドル買いが優勢となった。 

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.34%高の97.622と、昨年6月以来の高値を更新。 

OANDAの為替ストラテジスト、アルフォンソ・エスパーザ氏は「ドルを支えるファンダメンタルズ要因はさほど存在しない。むしろ、他の主要国の経済動向を巡る懸念がドルへの追い風となっている」と述べた。 

ユーロ/ドルは0.33%安の1.1218ドル。一時、約3週間ぶりに節目となる1.12ドルを下抜ける場面もあった。 

朝方発表された3月の米新築一戸建て住宅販売戸数が約1年半ぶりの高水準となったことも、ドル押し上げに寄与した。 

また、米政府が5月からイラン産原油の全面禁輸に踏み切る方針を示したことを受け原油相場が上昇していることも、ドルへのプラス材料となった。 

シリコン・バレー銀のシニア為替トレーダー、ミン・トラン氏は、原油価格の上昇がインフレの小幅上昇につながれば、「利下げに関する議論は排除されるだろう」と指摘した。 

ポンドは対ドルで2カ月ぶり安値を更新。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る与野党の協議は難航の様相を呈しているほか、メイ首相辞任への圧力も高まっている。 

カナダドルCADUSD=Rは対米ドルで約4週間ぶり安値を付けた。カナダ銀行(中銀)は24日に金利決定会合を開く。ロイター調査によると、カナダ中銀は政策金利を年内いっぱい据え置く公算が大きい。 

ドル/円 
NY終値 111.86/111.87 
始値 111.85 
高値 112.03 
安値 111.76 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1225/1.1229 
始値 1.1252 
高値 1.1253 
安値 1.1193