[ニューヨーク 7日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、円がドルに対して上昇した。トランプ米大統領が中国製品への追加関税も辞さない方針を示したことを受け、ボラティリティー拡大の予想が強まり、安全資産を求めて円が買われた。
円JPY=は対ドルで一時3月28日以来の高値を付け、直近で0.5%高の1ドル=110.18円。質への逃避でスイスフランCHF=や長めの米国債相場も下支えした。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)の円ボラティリティー指数.JYVIXが直近で12.67%上昇。ユーロ指数.EUVIXが4.75%、英ポンド指数.BPVIXも3.52%それぞれ上げた。
マッコーリーグループのグローバル金利・外為ストラテジストは「トップニュースは引き続き米中通商合意問題で、皆が注視している」と指摘。トレーダーらがボラティリティーのショートカバーを試み、取引高の増大や一部主要通貨に対するドル相場の押し上げにつながったと分析した。
オフショア人民元CNH=は前日、10カ月ぶりの大幅安となる勢いだったが、その後は圧迫されながらも幾分持ち直した。この日は直近で0.43%安の1ドル=6.801元。 ドル指数.DXYが直近で0.12%高の97.634、ドルは対ユーロEUR=で0.15%値上がりして1.118ドル。
トランプ氏の発言を受け、前日こそ神経質な展開となったが、この日は米中協議を巡る新たなパニック反応は見られなかった。 コメルツ銀行のアナリストは「協議が続く間、最終的には合意するとみて、市場は落ち着いた状態を維持するだろう」と予想した。
ドル/円
NY終値 110.24/110.27
始値 110.57
高値 110.67
安値 110.17
ユーロ/ドル
NY終値 1.1190/1.1192
始値 1.1197
高値 1.1199
安値 1.1167