商務省が15日発表した4月の米小売売上高は市場予想に反して減少した。自動車や建築資材の販売が低調で、この3カ月で2回目のマイナス。個人消費の伸びが抑制された状態が4-6月(第2四半期)も続く可能性が示唆された。

キーポイント
・4月の小売売上高は前月比0.2%減
  ・ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.2%増
  ・3月は1.7%増に上方修正(速報値1.6%増)-2017年以来の大きな伸び・4月のコア小売売上高は前月比横ばい
  ・市場予想は0.3%増
  ・コア売上高は飲食店、自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを   除いたベースで、市場関係者の間では、基調的な消費需要をより明確に   測れる指標との見方がある
Unexpected Dip

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は小売売上高について、「近い将来の経済見通しにとってはややマイナス材料だが、全体像を変えるようなものでもない」とリポートで指摘。最近の増減を繰り返すパターンを考えれば、「5月に急回復する」可能性はあるとの見方を示した。

  トランプ大統領が中国からの輸入品残りほぼ全ての関税を25%に引き上げるという脅しを実行に移した場合、小売業者はさらなる打撃を受ける可能性がある。米国による新たな関税措置の大半は、消費財を対象としている。

  4月の小売売上高は、主要13項目のうち7項目で減少した。自動車ディーラーは1.1%減と、1月以来の大幅減少。前月は3.2%増だった。石油価格の上昇を背景にガソリンスタンドは1.8%増。

  自動車とガソリンを除いた小売売上高は0.2%減。前月は1.1%増だった。

原題:U.S. Retail Sales Unexpectedly Fall Amid Weak Auto Purchases (3)(抜粋)