【ベルリン時事】オーストリアのクルツ首相は18日、ウィーンで記者会見し、国民議会(下院)の選挙実施をファンデアベレン大統領に提案したと発表した。連立与党の極右・自由党党首のシュトラッヘ副首相が同日、ロシアとの関係をめぐるスキャンダルで辞任したことを受け、連立解消を決定。自身が率いる中道右派・国民党は単独過半数に届かないため、選挙に踏み切った。
大統領は19日、総選挙は9月初頭に実施する方針を示した。来週の欧州議会選に向け、攻勢を強める各国極右勢力への逆風となる可能性もある。関係が悪化する欧州諸国とロシアとのパイプ役となってきたオーストリアの外交方針にも影響が出そうだ。
自由党にはこれまでも醜聞があったことから、クルツ氏は「もうたくさんだ」といら立ちをあらわにした。