5月の米消費者物価指数(CPI)統計によると、食品とエネルギーを除くコア指数が市場予想を下回った。中古車の価格が下落した。貿易問題や世界経済の成長減速などが向かい風となる中、米利下げの論拠が強まった。
キーポイント |
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・コアCPIは前年同月比2%上昇ー市場予想2.1%上昇 ・前月比では4カ月連続で0.1%上昇 ー予想0.2%上昇 ・総合CPIは前年同月比1.8%上昇ー予想1.9%上昇 ・前月比は0.1%上昇ー予想と一致 |
背景
- CPI統計を受け、市場が織り込む7月の利下げ確率が高まり、フェデラルファンド(FF)金利先物は今後2カ月間に0.25ポイントの利下げをほぼ織り込んでいる
- ガソリン価格の下落が全体のインフレ抑制に寄与。エネルギー価格は前月比0.6%下落。前年同月比では0.5%下落と、エネルギー価格を構成する主要項目全てが前年比で下げた
- 被服費は前月比変わらず。前月まで2カ月連続で大きく低下していた。商務省が被服費のデータ収集方法を変更して以降、同項目は低下基調にある
詳細
- 中古車の価格は前月比1.4%下落。新車は0.1%上昇
- 住居費は0.2%上昇。帰属家賃が0.3%伸びた。家賃は0.2%上昇
- 食品価格は前月比0.3%上昇(前月0.1%低下)
原題:U.S. Core Inflation Cools, Bolstering Case for Fed Rate Cut (1)(抜粋)