• ドイツ銀再編、ギリシャ総選挙で野党が勝利、トルコ中銀総裁解任
  • イランがウラン濃縮度引き上げ、英保守党党首選ジョンソン氏圧勝へ

ギリシャ総選挙で与党が敗北、2015年以来のポピュリスト政権が交代することになりそうです。一方、英保守党の党首選ではジョンソン氏が圧勝する公算が大きく、ポピュリズムも一様でありません。米国でも対外的な強硬路線が支持を得続けるのかどうか、議会・大統領選の動向は国際関係の先行きも占いそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

政権交代

ギリシャ総選挙の暫定集計によると、中道右派の新民主主義党(ND)の得票率は39.8%と、300議席のうち少なくとも154議席を獲得。ミツォタキス党首がチプラス首相の後継となる可能性が高い。チプラス氏の与党・急進左派連合(SYRIZA)の得票率は31.4%。ミツォタキス氏(51)はハーバード大卒の元経営コンサルタントで、企業寄りの政策をとると期待されている。

大規模再編

ドイツ銀行は株式事業から撤退するほか、4-6月に28億ユーロ(約3400億円)の純損失を計上する。大規模再編の費用として2022年末までに74億ユーロの計上を想定、今年と来年の配当を取りやめる。約1万8000人が削減されるという。伝統的に強みだったフィクストインカム事業の縮小も見込んでおり、約740億ユーロ規模のリスク加重資産は新たな非中核部門に移管される。

衝撃的な解任

トルコのエルドアン大統領は、中央銀行のチェティンカヤ総裁を解任した。後任にはウイサル副総裁が昇格。衝撃的な解任を受け、リラ高に歯止めがかかる可能性がある。同国ではインフレ率が予想以上に低下したことを背景に、実質金利が8.3%超に急上昇していた。

閉ざされていない

イランが2015年の核合意に定められた上限を超える濃縮度のウラン精製再開を決めたことを受け、欧州諸国は決定を撤回するよう同国に要請したものの、制裁を警告するには至らなかった。イランのアラグチ外務次官は欧州との外交的協議は閉ざされていないとし、制裁解除を前提条件とするならば、交渉に米国が参加するのも可能だと述べた。

圧勝へ

メイ英首相に代わる次の保守党党首選で、ジョンソン前外相がハント外相に圧勝する見通しだ。ユーガブの調査では、保守党員の74%がジョンソン氏を支持、ハント氏は26%だった。ジョンソン氏はさらにジャビド内相から支持を獲得した。英紙サンデー・タイムズによると、内相は英国に必要なことを実行していく上で、ジョンソン氏がハント氏よりも「良い位置にある」と指摘した。

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