[ニューヨーク 18日 ロイター] – 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日、金利がゼロ近辺にある場合でも低インフレに対応するため早期に刺激策を打つ必要があるとし、景気が悪化するまで待つべきではないという認識を示した。
米連邦準備理事会(FRB)は月末に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開くが、早期で積極的な利下げを強く支持した格好だ。
中銀会合で講演したウィリアムズ総裁は、自身のリサーチから得た教訓として、金利とインフレが低水準にある場合、経済的な問題が現実化するのを待つ余裕はないと指摘。 特に、中立金利が0.5%前後にある場合、それが当てはまるとした。インフレ調整後の中立金利は現在の政策金利である2.25─2.50%近辺にある。
ウィリアムズ氏は「使用可能な刺激策が潤沢にそろう場合に限り、経済危機の初期兆候が出た場合に素早く利下げに動く価値がある」とし、逆境の景気情勢に直面する中で素早く利下げに動き、金利をより長期間にわたり低水準に維持すれば「経済には予防接種の効果をもたらし、超低インフレという潜行性の病から身を守ることができる」と述べた。
ウィリアムズ総裁の発言を受け、米国の2年債利回りUS2YT=RRが1.81%超の水準から数秒間に1.78%を割り込んだ。金利先物は、より大幅で早期の利下げ予想が織り込まれ、米国株指数は日中高値付近で推移した。