トランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=6月29日、大阪(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は15日のツイッターで、香港での大規模抗議デモについて「習近平(中国)国家主席がデモ参加者らと直接会えば、何週間にも及ぶ緊張が、幸福で賢明な終結につながるのは疑いない」と提案した。中国当局に実力行使でなく、対話を通じた事態解決を促したものだ。

<香港・逃亡犯条例改正問題>

 米中貿易摩擦をめぐり、中国は米国が香港問題をカードとして利用する事態を強く警戒している。トランプ大統領の今回の発言も揺さぶりの一つと受け止められる可能性がある。

 一方、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)のインタビューで、中国で民主化運動が弾圧された1989年の天安門事件に触れ「米国民は戦車の前に男性が立ちはだかる映像を覚えている」と指摘。「そうした記憶が香港で新たに生まれるなら、それは大きな過ちだ」と述べ、武力介入をしないよう中国政府に求めた。