- 7-9月期GDPは引き続き「低調」、小幅なマイナス成長の可能性
- 2Qに雇用拡大ペースが「かなり」減速、賃金伸び悩みも指摘
ドイツ連邦銀行(中央銀行)は19日公表した月報で、同国経済がリセッション(景気後退)に陥ろうとしている可能性があると警告した。政策当局に景気てこ入れ策強化を迫る圧力が増した。
連銀は7-9月(第3四半期)の国内総生産(GDP)が引き続き「低調」との見通しを示し、「小幅な減少が続く可能性がある」と記述した。4-6月(第2四半期)の0.1%減に続いてマイナス成長となれば、リセッションの一般的な定義に当てはまる。
ドイツ経済の弱さがユーロ圏全体の景気を悪化させる中で、欧州中央銀行(ECB)は追加金融緩和を検討。独政府も危機が悪化すれば支出を増やす用意があると示唆した。
連銀は製造業の勢いの弱さを景気全体の冷え込みの理由に挙げるとともに、国内需要も打撃を受けるかどうかは不明だとしている。「今後の展開は現在の景気の2極分化がいつまで続くか、それが解消される場合にどちらの方向に行くのかにかかっている。現状では、国内経済により大きな影響が及ぶ前に輸出と製造業が回復するかどうかは不明だ」と説明した。
過去1年に見られた減速が既に労働市場に痕跡を残し、第2四半期の雇用拡大ペースは「かなり遅くなり」、賃金の伸びも「目立って小幅になった」と付け加えた。
原題:Bundesbank Sees Risk German Economy Could Enter Recession(抜粋)