【ワシントン時事】トランプ米大統領は23日、中国からの輸入品2500億ドル(約26兆円)分に昨年発動した制裁関税を10月1日付で25%から30%へ引き上げると発表した。9月1日に導入する対中制裁「第4弾」の税率も当初予定の10%から15%に引き上げる。中国が新たな対米報復を表明したことに対抗した動きで、米中摩擦の泥沼化に拍車が掛かるのは必至だ。
トランプ氏は中国の対応に激高し、米国企業に中国事業の撤退を求めるとともに、米国への生産移転を検討するようツイッターで訴えた。同氏はこれまでも中国が報復措置を取れば「究極の対抗手段」で応じる構えを示していた。米中貿易協議妥結への道筋が見えない中、対中圧力を一層強めて中国に歩み寄りを促す狙いがある。