[ワシントン 26日 ロイター] – 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は26日、米経済は潜在成長率に到達していないため、連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施する必要があるとの考えを示した。
カシュカリ総裁はモンタナ州立大学関連のイベントで「米経済は潜在成長率、もしくはこれを超える水準に達していないため、より大きな幅での利下げが必要だと主張した。経済の下押し要因となるような水準に金利を設定する理由はない」と述べた。
FRBは17─18日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.75─2.00%に25ベーシスポイント(bp)引き下げることを7対3で決定。7月に続き今年2回目の利下げとなった。
カシュカリ総裁は今週に入り、金利水準はこれよりも0.5%ポイント低い水準になる必要があるとの考えを示している。
総裁は今年のFOMCで投票権を持っていないが、来年は投票権を持つメンバーになる。
カシュカリ氏は長短金利の逆転を示す「逆イールド」について、景気後退(リセッション)を予兆する最良の兆候だと強調。日銀や欧州中央銀行(ECB)のようにFRBもマイナス金利を導入する可能性があるかという質問には、可能性は排除できないとし「マイナス金利につながるような一連のイベントの発生を予想できるかと問われれば、それは予想できる。マイナス金利は私の第1の基本シナリオではないし、第2や第3のシナリオでもないが、世界中にまん延していることは確かだ」と述べた。