[ブリュッセル/ワルシャワ 16日 ロイター] – 英国と欧州連合(EU)は16日、期限が今月末に迫っている英離脱を巡る交渉で暫定的な合意に近づいた。ジョンソン英首相は英議会の承認を得る必要があるが、週内に開かれるEU首脳会議で承認される可能性がある。 

EUは英国も交え17─18日に首脳会議を開催。トゥスクEU大統領は「合意の基本的な土台は準備が整った。理論上は明日、合意を承認することができる」と述べた。 

ただ、トゥスク氏はポーランドのTVN24に対し「英国側から疑念が台頭した」と表明。英議会ではジョンソン首相が譲歩し過ぎたとの懸念が出ており、ジョンソン氏がこうした懸念を払拭する必要があることを指したものと考えられる。 

フランスのマクロン大統領はドイツのメルケル首相との共同記者会見で、合意は最終決定されつつあり、17日のEU首脳会議で承認されることを望むと発言。メルケル首相も、合意が得られる可能性は若干高まっているとの見方を示した。 

今回のEU首脳会議で合意が得られなかった場合、EUは英国は離脱期限を再度延期する必要があるとしている。延期の期間は半年か、それ以上になる可能性がある。また、必要に応じて月内に緊急首脳会議を開く可能性がある。