- マルバニー首席補佐官代行は記者会見での発言が新たな失点に
- ムニューシン氏は正式な検討対象にはなっていない-関係者
トランプ米大統領はマルバニー大統領首席補佐官代行を交代させるアイデアを何週間もひそかに試してきた。マルバニー氏は下院による大統領弾劾調査への対応のまずさを理由に、大統領の一部側近から気に入られなくなった形だ。
事情に詳しい複数の関係者によれば、約1カ月前、トランプ大統領は部屋中のスタッフの前でムニューシン財務長官に、そんなに素晴らしいアイデアを持っているのだから私の首席補佐官になってみないかと話した。クリス・リデル大統領次席補佐官にも同様の言葉をかけたという。ケリーアン・コンウェイ大統領顧問が良い首席補佐官になるかどうかをトランプ氏はアドバイザーに尋ねたこともあると別の関係者は述べた。
ホワイトハウスの一部当局者は、こうした状況は新しいものではなく、トランプ大統領は会話で同様のアイデアを試してみたり、側近をおだてるか緊張させておいたりするために、こうした発言をしばしば行うと説明した。
事情に詳しい関係者1人によると、ムニューシン氏は大統領首席補佐官候補として正式な検討の対象とはなっていないという。ムニューシン氏は大統領の最も忠実な側近の1人だが、同氏が財務長官の職を離れることになれば、市場に動揺が広がりかねないと考えられている。不安定な政治環境にあって、ムニューシン氏のことを投資家は安定の源と見なすようになっている。
マルバニー氏は先週の記者会見で、大統領の政敵を調査するようウクライナに圧力をかけるため、同国への軍事支援を保留したと実質的に認める発言をし、失点を重ねていた。
原題:
Trump Floats Mulvaney Replacements Including Mnuchin and Conway(抜粋)