[22日 ロイター] – 共用オフィス「ウィーワーク」運営の米ウィーカンパニーの取締役会がソフトバンクグループ(9984.T)が提示した支援策を受け入れたと、関係筋が明らかにした。これによって、ソフトバンクはウィーカンパニーの経営権を取得する。
ロイターは21日、関係筋の情報としてソフトバンクグループがウィーカンパニーに対し総額100億ドル近くの資金提供を提案していると報じた。デットファイナンス(借り入れによる資金調達)や株式公開買い付けなどが含まれ、ソフトバンクが過半数株式を取得する。共同創業者アダム・ニューマン氏の会長職退任につながる可能性もある。
関係筋によると、JPモルガン・チェース(JPM.N)もデットファイナンスに関する提案をしていたが、ウィーカンパニーは精査の末、ソフトバンクの提案を選んだという。
また米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、合意の下、ソフトバンクはニューマン会長に約17億ドルを支払う見通し。原資は新規信用枠とニューマン氏が保有する約10億ドル相当のウィーワーク株売却によって賄うという。
ウィーカンパニーは9月に新規株式公開(IPO)計画を撤回し、過去5週間で企業価値約390億ドルを消失していた。
ソフトバンクと傘下投資ファンドのビジョン・ファンドはこれまでにウィーカンパニーに約106億ドルを出資しており、株式の約3分の1を保有する。