[ニューヨーク 25日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で1週間ぶり高値に上昇。米中通商協議を巡る前向きな報道で、リスク選好度が高まった。 

中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は25日、米中通商交渉について「第1段階」の合意が非常に近いと報じた。中国は「第2段階」「第3段階」の合意に向けた協議継続にも引き続きコミットしているという。 

ドルは対円JPY=で0.29%高の108.95円と、1週間ぶり水準に上昇した。 

このほか、中国の国務院と共産党中央弁公庁は24日公表の意見書で、権利侵害に対する損害賠償の上限引き上げなどの措置を通じて知的財産権保護を強化する意向を明らかにしたこともリスク心理の改善を後押しした。 

モルガン・スタンレーのストラテジストは、「知財権侵害の罰則強化などを中国政府が表明したことは、米中協議を支援する可能性がある」と顧客向けノートで指摘した。 

スコシアバンクの外為ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏はノートで、この日下落した円について需要は続くとみられると指摘。「貿易を巡る対立が高まる間は、例えば円は引き続き押し目買いに支えられると予想する」と述べた。 

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.03%高の98.298. 

英ポンドGBP=D3は、12月12日投開票の英総選挙の世論調査で与党・保守党がリードを維持する中で上昇。対ドルでは0.58%高となった。 

ドル/円 
NY終値  108.90/108.93 
  始値 108.86 
  高値 108.97 
  安値  108.82 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1013/1.1015 
  始値  1.1014 
  高値  1.1024 
  安値  1.1005