[ニューヨーク 26日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では感謝祭の祝日を控え商いが細る中、米中通商協議の行方を 見極めようとする気分が高まり、主要6通貨に対するドル指数がやや軟化した。

米中通商協議を巡っては、トランプ米大統領が米中は第1段階の合意に近づいている と表明。中国商務省は、中国の劉鶴副首相、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代 表、ムニューシン米財務長官が26日に第1段階合意に関する課題を電話で協議したこと を明らかにした。

これに先立ち、中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は25日、米中通商交渉 について第1段階の合意が非常に近いと報じていた。

バノックバーン・グローバル・フォレックスの主席市場ストラテジスト、マーク・チ ャンドラー氏は「トランプ大統領は合意が得られなければ追加関税措置を発動させるとし ているが、米中通商問題が短期的にエスカレートする公算はほとんどないとみている」と 述べた。

この日の米経済指標では、商務省発表の10月の財(モノ)貿易赤字(速報値)が5 .7%減の665億2800万ドル。輸出入がともに減り、トランプ政権の「米国第一」 政策が起因とみられる貿易量の減少が続いていることが示された。

このほか、米コンファレンス・ボード(CB)発表の11月の消費者信頼感指数は1 25.5と、前月の126.1(改定)から低下し、市場予想の127.0を下回った。 低下は4カ月連続となる。ただ、消費支出を安定的に維持するのに必要な水 準は維持された。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.08%安の98.246。 ドルは円に対し0.12%上昇。アジア取引時間帯にはドルは対円で2週間ぶりの高 水準を付けていた。

英ポンドは0.26%安の1.2864ドル。12月12日の総選挙でジョンソン首相率いる与党・保守党が勝利すれば、これまで約3年間にわたり続いてきた欧州連合(E U)離脱を巡る先行き不透明性が解消するとの観測がポンド相場の支援要因となってきたが、このところの世論調査では保守党のリード縮小が示されている。

ドル/円 
    NY午後4時   109.03/109.06
       始値          108.93
       高値          109.14
       安値          108.93
 ユーロ/ドル 
    NY午後4時   1.1023/1.1026
       始値          1.1015
       高値          1.1025
       安値          1.1008