宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)の探査機はやぶさ2が3日、メインエンジンのイオンエンジンを本格噴射した。約1年間の飛行を経て地球に小惑星リュウグウの試料を届ける予定で、運用チームは長距離飛行に向けて気持ちを新たにした。
先月13日にリュウグウを離れたはやぶさ2は、この日午前11時、搭載しているイオンエンジン4基のうち3基を同時に噴射。42分後、相模原市内の管制室で、機体が想定通り加速していることを確認した。
機体は今後、約8億キロ・メートルを飛行。2020年12月頃に地球へ接近し、2度の着地で採取したリュウグウの砂や石が入ったとみられるカプセルを、オーストラリアの砂漠地帯へ投下する予定になっている。
JAXAの津田雄一プロジェクトマネージャは「リュウグウからのお届け物を発送しました。お渡しは約1年後。責任をもってお届けしますので、大きな期待と少しの心配とともにお待ちください」とのコメントを出した。