ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツのボブ・プリンス共同最高投資責任者（ＣＩＯ）は、ブームバスト・サイクルという形の景気循環は終わったとの見方を示した。
プリンス氏は、世界経済フォーラム（ＷＥＦ）年次総会が開かれているスイス・ダボスでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、世界の中央銀行による金融引き締めは「景気下降を引き起こすことを狙ってはいなかった。実際に起きたこととは違う目的があった」と指摘。「だが、われわれは教訓を得られたと思う。ブームバスト・サイクルの終わりを目にした可能性が高いことが示された」と述べた。
ブームバスト・サイクルというのは、景気が拡大と縮小をおのずと繰り返す現象を指す。だが、金融危機以降に実施された中銀の介入や緩和策がそのサイクルを乱し、株式市場に過去最長の強気相場をもたらしている。その影響で、ヘッジファンド業界は指数に連動するパッシブファンドのような好成績を上げられない状況が続いている。
ブリッジウォーターで最もよく知られたファンド「ピュア・アルファⅡ」は2019年の運用成績がマイナス0.5％だった。運用成績がマイナスになった年は同ファンドを開始した1991年以降で４回目。
原題：
Bridgewater Co-CIO Bob Prince Says Boom-Bust Cycle Is Over (1)（抜粋）
