[ニューヨーク 4日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、安全通貨である円とスイスフランが対ドルで続落 した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済的低迷の抑制に向けた中国の措置を受け 、リスク選好度が高まった。

円のドルに対する下落幅は約半年ぶりの大きさ。スイスフランの対ドル下落率も1カ 月超ぶりの大きさになった。対照的に、豪ドルやニュージーランド(NZ)ドルなどコモディティー関連通貨はオ フショア人民元の上昇に連れ高した。

市場筋によると、中国人民銀行(中央銀行)は4日、リバースレポの公開市場操作を 通じて5000億元(712億2000万ドル)を金融市場に供給した。

 TDセキュリティーズのシニアFXストラテジスト、メーザン・イッサ氏は「新型コ ロナウイルスの抑制を巡り、中国には金融市場を支援する意思があるという強いシグナル となった。ただ資金供給は非常に短期間であり、供給網の混乱に関しては何もしていない 」と述べた。

午後の取引で、ドルは対円で0.8%高の109.51円、対スイスフランC HF=で0.4%上昇の0.9690フラン。ドル指数は0.2%高の97.952。

米大統領選で民主党の候補者選びの初戦となるアイオワ州党員集会の結果発表は初回 の集計に不備があったため遅れている。左派のバーニー・サンダース上院議員またはエリ ザベス・ウォーレン上院議員が勝利すれば、株価を押し下げ、安全通貨の買いにつながる 可能性がある。

一方、ユーロは対ドルで0.2%安の1.1040ドル。豪ドルは0 .6%高の0.6735米ドル。オフショア人民元は対ドルで0.3%高の6.9 935元。ポンドは対ドルで0.4%高の1.3038ドルと約6週間ぶりの安 値から切り返した。

ドル/円   NY午後4時  109.46/109.49
                 始値  109.01
                 高値  109.54
                 安値  109.04
ユーロ/ドル NY午後4時 1.1042/1.1046
                 始値  1.1052
                 高値  1.1054
                 安値  1.1034