【ワシントン時事】米大統領選の民主党候補指名を争う主要候補はこの週末、支持率を急上昇させているブルームバーグ前ニューヨーク市長(78)に対し、相次いで攻撃を仕掛けた。ブルームバーグ氏が参戦するのは3月からだが、その並外れた資金力に警戒感が強まっている。
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ブルームバーグ氏は1981年に米大手情報サービス「ブルームバーグ」を創業し、金融情報端末の販売などで富を築き、世界9位の資産家とされる。既にテレビCMに約400億円の私財を投入、序盤戦で戦力の多くを使い果たす他候補を尻目に、全国的な知名度を上げてきた。
キニピアック大の今月の世論調査によると、支持率は前月比7ポイント増の15%となり、サンダース上院議員(25%)、バイデン前副大統領(17%)に次ぐ3位につけている。
サンダース氏は15日の演説で、ブルームバーグ氏が過去に最低賃金引き上げや富裕層増税に反対してきたと紹介し、「トランプ大統領を倒すには高投票率が必要だが、そのための興奮や熱狂を生み出すことは彼にはできない」と批判した。
バイデン氏は16日、ブルームバーグ氏がオバマ前大統領との近さを誇示するCMを流していることについて、「突然大親友にでもなったかのようだが、オバマ氏は彼を支持しないだろう」と指摘。ブティジェッジ前サウスベンド市長も、過去の女性差別的な言動をめぐる報道について「彼は答えなければいけない」と求めた。
出馬表明の遅かったブルームバーグ氏は、14州の予備選が集中する3月3日のスーパーチューズデーから参戦する。バイデン氏がこのまま失速し、ブティジェッジ氏が勢いを全国に広げられなければ、サンダース氏に対抗する穏健派の軸として期待が集まる可能性もある。