アメリカで、太平洋戦争中、日系人が「敵国からの移民」と見なされ、強制収容所に連行されたことについて、カリフォルニア州議会は、謝罪の決議を採択しました。

アメリカでは、太平洋戦争中、日系人が「敵国からの移民」と見なされ、都市部から遠く離れた山岳地帯などに作られた施設に強制収容されました。

これについて、カリフォルニア州議会では、20日、謝罪の決議が全会一致で採択されました。決議では、1942年、当時のルーズベルト大統領が出した大統領令で12万人を超える日系人の強制収容が行われ、住まいや仕事、家族の離別などの犠牲が生じたとしています。

そのうえで、過去の教訓から学ぶことが重要だとして、戦争中の強制収容についてすべての日系人に謝罪するとしています。日系人の強制収容については、1988年、当時のレーガン大統領が公式に謝罪し、賠償金の支払いを命じています。

今回の決議案を提出したアル・ムラツチ州議会議員は、「謝罪の決議がトランプ政権下の今採択されたことに意味がある。日系人は、アメリカの国境でいま起きていることに心を痛めているからだ」というコメントを出し、トランプ政権による不法移民政策に対する日系人の懸念が背景にあるという認識を示しました。