- 2週間以内に国民1人当たり1000ドル以上の支給も検討-関係者
- 上院共和党が政府と共に景気対策法案を策定へ-マコネル院内総務
トランプ米政権は新型コロナウイルスの感染拡大による経済的影響を緩和するため、最大1兆2000億ドル(約130兆円)規模に上る可能性のある景気対策を検討している。これには、2週間以内に国民1人当たり1000ドル以上を支給する案も含まれる。
事情に詳しい関係者1人によれば、ムニューシン財務長官は4月末に計2500億ドルを小切手で支給し、国家緊急事態がなお続いた場合は4週間後に追加支給する案を提示している。
ムニューシン長官は17日、「国民は今、現金を必要としている。大統領は今、現金を支給したい考えだ。今というのは、2週間以内のことだ」と、トランプ大統領と臨んだホワイトハウスでの記者会見で述べた。
同長官はその後、議会議事堂で記者団に、「これは極めて大きな額だ」とした上で、「現在は米経済にとって非常に重要な局面であり、経済に1兆ドルを注入する案を検討している」と説明した。
事情に詳しい複数の関係者の話では、トランプ政権は当初、総額8500億ドル規模の包括的景気対策を検討していたが、その後、最大1兆2000億ドルの支出が議論された。
それによると、ムニューシン長官の案には中小企業向け融資3000億ドル、安定化資金2000億ドル、現金支給第1弾2500億ドルと第2弾の可能性、税金納付延期コストなどが含まれる。
ムニューシン長官は、17日午前にペロシ下院議長と協議し、その後、共和党上院議員と会談したことも明らかにした。
マコネル共和党上院院内総務は、上院共和党が政府と共に景気対策法案を策定し、その後、民主党との交渉を開始するつもりだと発言。「新たな法案をまとめ上げ、通過させるまではワシントンを離れない」と語った。
上院は下院を通過した新型コロナ対策法案を採決する方針で、景気対策法案との一本化は目指さない意向だ。
原題:Trump Pushes $1.2 Trillion Stimulus, $1,000 Checks in Two Weeks(抜粋)