【ロンドン時事】英最大野党で中道左派の労働党は4日、昨年12月の総選挙での歴史的大敗を受けて辞意を表明したコービン党首の後任に、キア・スターマー下院議員(57)を選出した。英国が欧州連合(EU)離脱や新型コロナウイルスの感染拡大という難局に直面する中、新党首は最大の使命の党勢立て直しに全力を挙げる。
党首選での勝利を受け、スターマー氏は「変えるべきは変え、再考すべきは再考して(有権者の)信頼を回復する。困難な時期を乗り越え、偉大な党を新時代へ導きたい」と抱負を語った。副党首にはアンジェラ・レイナー下院議員が選ばれた。
スターマー氏は弁護士出身。2008~13年に英検察庁長官を務めた後、政界に転身し、16年に労働党の「影の内閣」でEU離脱担当相を任されると、有力政治家として頭角を現した。