[22日 ロイター] – 米エネルギー情報局(EIA)が22日発表した週間統計によると、17日までの週の原油在庫USOILC=ECIは1500万バレル増の5億1860万バレルとなり、2017年に付けた過去最高(5億3500万バレル)に迫った。
原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングの原油在庫USOICC=ECIは480万バレル増の5970万バレル。クッシングの原油貯蔵施設の容量は約7600万バレルで、トレーダーによると、残っている貯蔵容量はすでにリースされている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で原油需要が急減する中、石油精製業者は精製量を大幅に削減しており、原油在庫は今後も増加し続けるとみられている。みずほ(ニューヨーク)の先物担当ディレクター、ボブ・ヤウガー氏は「サウジアラビア産原油の供給増を踏まえると、在庫は増え続けると予想され、それほど遠くない将来に貯蔵する場所はなくなる」と述べた。
製油所稼働率USOIRU=ECIは1.5%ポイント低下の67.6%と、08年以来の水準に低下。過去最低水準にあと1%ポイント足らずに迫った。
それでもガソリン在庫USOILG=ECIは100万バレル増の2億6320万バレルと、過去最高を記録。ただ、増加幅はアナリスト予想の360万バレルを下回った。
ディーゼル燃料や灯油などを含む留出油の在庫USOILD=ECIは790万バレル増の1億3690万バレル。増加幅は予想の280万バレルを大きく上回った。
国内産油量は日量10万バレル減の日量1220万バレル。減少したものの、在庫の積み上がりを解消するには十分ではないとみられている。
原油輸入は日量19万7000バレル減少した。