[ニューヨーク 14日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し3週間ぶり高値に上昇。朝方発表された新規失業保険週間申請件数は約300万件に達したものの、投資家の反応は限定的だった。 

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数=USDは0.2%高の100.37。一時、3週間ぶりの高水準となる100.56を付けた。 ドルは対円JPY=、スイスフランCHF=で上昇。ユーロ/ドルEUR=は0.23%安の1.079ドル。 

米株価は上昇してこの日の取引を終了し、ドルの上昇が幅広いリスク回避の一環ではない可能性を示唆した。 

9日終了週の新規失業保険申請件数は298万1000件と、予想の250万件を超え、新型コロナウイルスの感染拡大による甚大な影響が継続していることを示した。伸びは6週連続で鈍化しているものの、3月中旬以降の失業保険申請件数は3650万件に達し、5人に1人以上が失業した計算になる。 

アクション・エコノミクスのアナリストは「欧米の経済ファンダメンタルズが低調となる中、相場は指標を重要視していない。経済再開を巡る状況が明確となるまで、ほぼ現状が続くだろう」と述べた。 

英ポンドは対ドルGBP=D3で下落し、約5週間ぶりに1.22ドルを下抜けた。前日発表された3月の国内総生産(GDP)が前月比マイナス5.8%と、月次のGDP統計開始以来、最悪の落ち込みとなったことが引き続き材料視された。 

しかし、その後は下げ幅を縮小し、0.06%安の1.222ドル近辺で推移した。 

ドル/円 
 NY終値 107.24/107.27 
   始値 107.03 
   高値 107.36 
   安値 106.87 

ユーロ/ドル 
 NY終値 1.0804/1.0806 
   始値 1.0791 
   高値 1.0816 
   安値 1.0776