• 米中の緊張続く、香港司法制度の独立性、ルフトハンザ救済合意
  • 仏中銀総裁が追加行動を示唆、中国ウイルス専門家インタビュー
People lay on the grass in circles drawn to promote social distancing at Dolores Park in San Francisco, California, U.S.
People lay on the grass in circles drawn to promote social distancing at Dolores Park in San Francisco, California, U.S.Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

米英などが祝日となった25日の株式市場は世界的に堅調となりましたが、米中の対立が上値を抑える構図は変わっていません。夏に向けて経済活動の再開が本格化されても、消費者や投資家の心理はすっきりしない状態が続くかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

米中間の緊張

米国が禁輸対象ブラックリストに中国の企業や機関を追加したことに、中国は「強い不満」と「強い反対」を表明。リスト拡大のきっかけとなった新疆ウイグル自治区での行動を擁護した。中国外務省は米国に「内政問題への干渉」をやめるよう促すとしたが、報復措置の発表には至らなかった。

香港司法の独立性

香港司法制度の独立性は「国家安全法」の導入後も維持されると中国外務省の担当者が語り、経済界などで浮上していた不安の解消に努めた。担当者は記者会見で、同法案が香港統治の基本である「一国二制度」を変えることはないと述べたが、法律施行などに関する詳細にはほとんど触れなかった。

救済で合意

ドイツ政府はルフトハンザ航空に90億ユーロ(約1兆560億円)規模の救済策を提供。政府が当初同社株式20%を取得することや、議決権のない出資方式をとった資本注入、期間3年30億ユーロの政府保証付き融資などが計画に盛り込まれた。EUやルフトハンザ株主などの計画承認が必要となる。ライアンエアーなど競合が異議を唱えるのはほぼ間違いない。

PEPP拡大

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーでフランス銀行総裁のビルロワドガロー氏は、革新的な考え方と急速かつ力強い行動の余地があると述べ、7500億ユーロ規模のパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)が拡大される可能性を示唆。現行プログラムの制限緩和を容認する姿勢も示した。次回の政策委員会は6月4日に開催される。

「バットウーマン」

中国の武漢ウイルス研究所に所属するコロナウイルス専門家の石正麗氏は、現在見つかっているウイルスは「氷山の一角にすぎない」とし、感染症との闘いにおける国際協力を呼びかけた。「バットウーマン」の異名を持つ石氏は国営テレビ局とのインタビューで、科学者と政府が透明かつ協力的であることがウイルスの研究には欠かせないとし、科学が政治的に利用されることは「非常に遺憾だ」と語った。

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