- ブラックロックやアシュモアなど債権者、数カ月の交渉の末に合意
- 大規模な債務減免と政府説明、額面1ドル=54.8セント相当と関係者
アルゼンチン政府は主要債権者と650億ドル(約6兆8900億円)規模の債務再編で合意した。今世紀で3回目のデフォルト(債務不履行)から同国が立ち直る道筋を整えた。
4日に政府ウェブサイトに掲載された発表文によると、合意は大規模な債務減免につながる。債権者の合意を取り付けるため、新たに発行する債券の一部で利払いと償還期限を前倒ししたと政府は説明した。クーポン支払いは3月と9月から1月と7月に変更する。
発表文は合意条件を明らかにしていないが、事情を直接知る関係者によると、債券保有者が額面1ドル当たり約54.8セント相当を受け取ることで決着した。
アルゼンチン政府はブラックロックやアシュモア・グループ、フィデリティ・インベストメンツなど大口債権者と数カ月にわたり債務再編交渉を続けていた。インフレ率は45%近く、通貨ペソはわずか数年で半値以下となり、国内総生産(GDP)は3年連続で縮小する見通しのアルゼンチンにとって、今回の合意は経済安定化に向けた第一歩になる。
合意を受けて、アルゼンチンのユーロ建て2023年償還債は1.3セント高の42.33セントに上昇した。
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原題:Argentina Says It Reached Debt Deal to End Creditor Wrangle (1)、Argentina Reaches $65 Billion Restructuring Deal After Default(抜粋)