ジャマイカ出身の経済学者の父とインド系の母の間に生まれ、女性としても黒人としても米史上初の副大統領就任を目指してバイデン前副大統領とタッグを組むことになった。検事やカリフォルニア州司法長官を歴任。上院議員として、トランプ大統領が指名した連邦最高裁判事候補らを司法委員会の指名公聴会で鋭く追及してきた。
「嫌な人物、驚いた」 トランプ氏、副大統領候補の民主・ハリス氏を酷評
その矛先はバイデン氏本人に対しても向けられたことがある。昨年6月の民主党指名争いの討論会で、人種差別解消を目的に黒人居住区の子供を白人居住区の学校に通わせるバス通学制度について、バイデン氏がかつて反対していたことを批判。「そのバスに乗って毎日通学していた少女は私よ」と訴え、有権者の共感を誘った。
バイデン氏が「予期していなかった」この攻撃でハリス氏は注目を集め、一時支持率2位に浮上した。一方で米メディアによると、バイデン陣営内にしこりを残し、ハリス氏に対して「野心家過ぎて信頼できない」と否定的な意見が最後まであったという。
バイデン氏は11日のツイッターで、デラウェア州司法長官を務め、5年前に死去した長男ボー氏とハリス氏との親交に言及。「彼らが働く人々を助け、女性や子供を虐待から守るのを見て誇らしく思っていた」と語り、早くからその将来性に注目してきたことを明らかにした。