【ワシントン時事】米通商代表部(USTR)は21日、欧州連合(EU)が米国産ロブスターに課している関税を撤廃することで双方が合意したと発表した。トランプ米大統領が11月の大統領選をにらみ、EUが撤廃に応じなければ報復関税を発動するとけん制していた。米EU間の関税削減は過去20年余りで初めてという。
トランプ政権は2018年にEUとの貿易交渉を開始。貿易摩擦の激化で目立った成果は出ていなかったが、今回は対立の小さい品目の関税でミニ合意を先行させた。
USTRによると、EUは米国から輸入するロブスターの関税を5年間ゼロにし、恒久化も視野に入れる。17年の米産ロブスターのEUへの輸出額は1億1100万ドル(約120億円)。
一方、米国はEUからの輸入品年1億6000万ドル相当の関税率を半減させる。ガラス製品、使い捨てライターなどが含まれる。