大統領選挙のあと混乱が続く旧ソビエトのベラルーシ情勢をめぐって、アメリカの国務副長官が反政権派のリーダーの1人と初めて会談しました。
アメリカのビーガン国務副長官は24日、ベラルーシの反政権派のリーダーの1人で、選挙後、政権側の弾圧を逃れて隣国のリトアニアに滞在しているチハノフスカヤ氏と初めて会談しました。
会談後の会見でビーガン副長官は「ベラルーシの人々には公正な選挙を行う権利が与えられなかった。アメリカはベラルーシの人々を支持する」とした一方、「最終的にベラルーシの将来を決めるのは国民であり、われわれはその決定を尊重する」と述べ、アメリカとしては、ベラルーシ情勢への過度の介入には慎重な姿勢も示しました。
反政権派はチハノフスカヤ氏が会談で、アメリカの支持に感謝の意を示したとしたうえで、今月9日に行われた大統領選挙で6選を決めたとしているルカシェンコ大統領について、「国民の意思を受け入れず、危機を悪化させている」と非難したということです。
また、政権側との対話の実現に向けてアメリカが仲介役を果たすことに期待を示したということです。
ビーガン副長官はこのあと、ベラルーシに影響力を持つロシアを訪れ、こう着するベラルーシ情勢の事態打開に向けて意見を交わすものと見られています。