安倍総理大臣は総理大臣を辞任する意向を表明しました。次の総理大臣が任命されるまでの間、職務を続けることにしており、週明けにはトランプ大統領との日米首脳電話会談を行う方向で調整しているほか、ミサイル防衛体制を含む新たな安全保障戦略についても方向性を示したい考えです。
安倍総理大臣は28日、記者会見で、持病の潰瘍性大腸炎が再発したことを明らかにした上で、「病気と治療を抱え、体力が万全でない中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない。国民の負託に、自信を持って応えられる状態でなくなった」と述べ、総理大臣を辞任する意向を表明しました。
安倍総理大臣は、新型コロナウイルスの新規感染者が相次ぐ中、対策に万全を期す必要があるとして、次の総理大臣が任命されるまでの間、職務を続けることにしています。
新型コロナウイルスへの対応では、来年前半までに、すべての国民に提供できるよう、ワクチンの確保を目指すほか、インフルエンザなどの流行で、発熱患者の増加が懸念される冬に備えて、医療提供体制や検査体制の拡充・強化に取り組むことにしています。
また、安倍総理大臣は、これまで信頼関係を構築してきた各国首脳との電話会談も検討していて、週明けの31日には、トランプ大統領との日米首脳電話会談を行う方向で調整しています。
さらに、ミサイル防衛体制のあり方を含む新たな安全保障戦略についても、今後、政府内の議論を急ぎ、在任期間のうちに、一定の方向性を示したい考えです。