新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者は、ウイルスが消化管に入り込んだ場合、特に症状が見られなくてもウイルスは活性化し、長期にわたり消化管が感染することを、香港の研究者らが突き止めた。
新型コロナウイルスは気道で消滅した後でも、消化管で感染及び複製を続ける可能性があると、香港中文大学の研究者らが7日発表した。医学誌GUTに掲載されたこの研究内容は、新型コロナの特定と治療に影響を及ぼすと同研究者らは述べた。
世界保健機関(WHO)は、新型コロナは主に感染者の飛沫を口や喉に吸い込むことで感染すると説明しているが、中国の科学者らは新型コロナのまん延が始まって最初の数週間で、感染者の便から感染力のあるウイルスが排出されており、感染を拡大させている可能性があることを指摘していた。
香港中文大の研究者は、新型コロナ患者15人の便のサンプルを調べたところ、7人の患者で消化管への感染が確認された。このうち数人は吐き気や下痢といった消化管の症状は全く見られなかった。3人については、呼吸器官のサンプルで新型コロナ検査の結果が陰性になった後でも最長6日間にわたり消化管で陽性が示されたという。
原題:Covid-19 Patients May Have Prolonged Gut Infection, Study Finds(抜粋)