• TikTok禁止の是非で審理中、ブルーアンモニアが日本に
  • ワクチン前の治療法、今度はSMICに米圧力、判事人選と女性票
トランプ大統領とシカゴ連邦高等裁判所判事のエイミー・コニー・バレット氏
トランプ大統領とシカゴ連邦高等裁判所判事のエイミー・コニー・バレット氏 Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

トランプ対バイデン第1戦。今週は大統領選挙に向けた最初の討論が行われます。進行役はFOXのキャスター、クリス・ウォレス氏。政権寄りと指摘されるFOXでも、舌鋒鋭く大統領の虚偽を正すウォレス氏は、トランプ氏にツイートで「意地悪」と攻撃されたことがあります。金曜には9月の雇用統計が発表されます。選挙前に明らかになる最後の同統計に対し、エコノミストは雇用者増加の減速を予想しています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「筋が通らない」

中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)はトランプ大統領の要求を呑んで、動画投稿アプリのTikTok(ティックトック)の米事業を巡り交渉しているのに、同アプリの使用を米国が事実上禁じるのは筋が通らない-。ティックトックの代理人がワシントンの米連邦地裁で主張した。禁止措置の仮差し止めを求めたティックトックの訴えが認められない場合、同アプリのダウンロードは米東部時間27日の午後11時59分に禁止される。

日本がリード

世界初のブルーアンモニア供給が実現した。サウジアラビアで生産されたブルーアンモニアは、世界一の水素エネルギー利用国を目指す日本で、燃焼時に二酸化炭素を排出しないゼロエミッション電源として利用される。初回輸送分は40トン。サウジ国営石油のアラムコは「信頼性と経済性の高い原料としての可能性を示すまたとない機会」だと将来への期待を表明した。

ワクチン前の戦略

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、体内で新型コロナウイルスの進行を止めるモノクローナル抗体について、ワクチン実用化前に症状の深刻化を回避する戦略として有望だとの認識を示した。抗体ベースの治療や回復した患者からの血液製剤、抗ウイルス剤が初期の治療方法として研究されていると指摘。医学誌ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)とのインタビューで、「ワクチン実用化までの橋渡しになる」と述べた。

半導体戦線

米国は中国の半導体受託生産会社、中芯国際集成電路製造(SMIC)への一部輸出を、「軍事的な最終用途への転用で容認不可能なリスク」を理由に制限し、免許制にする。米商務省の書簡で明らかになった。SMICは制限措置の正式な通知を受け取っていないとした上で、軍事転用を否定した。SMICの顧客にはクアルコムやブロードコムなどの米半導体メーカーが含まれる。

女性票動かず

トランプ大統領は連邦最高裁判所の判事に保守派女性を指名したが、同氏が選挙戦で重視する郊外在住の白人女性への影響はなさそうだ。中絶選択の権利に反対する保守派女性は、すでにトランプ氏側に取り込まれており、女性票の中ではかなりの少数派だ。調査によれば、最高裁判事の人選を理由にバイデン氏から乗り換える女性は極めて少ない。むしろ民主党支持者の投票意欲をかき立てる効果があるという。

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