【ソウル聯合ニュース】韓国政府は27日、北朝鮮による黄海での韓国人射殺事件について、北朝鮮側に真相解明のための共同調査を実施するよう正式に要請した。

 国家安全保障会議(NSC)の徐柱錫(ソ・ジュソク)事務処長(国家安保室第1次長)によると、政府は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が同日午後に主宰した緊急の安全保障関係閣僚会議で、このように決定した。射撃事件のいきさつや事実関係について韓国と北朝鮮の間の差異が大きいため共同調査の実施を求めるという。

 韓国軍当局などによると、北朝鮮に近い黄海海域で漁業指導船乗船中に行方不明となった韓国公務員の男性が22日に射殺された。北朝鮮は男性を射殺したことは認めたが、遺体を燃やしたことについては否定している。

 徐次長は、北朝鮮が早期に謝罪を表明し、再発防止を約束したことは前向きに評価できるとしながら、「南北がそれぞれ発表した調査結果にとらわれず事実関係を共に明らかにするよう望む」と述べた。調査に向け軍事通信線の復旧と再稼働を要請したという。