- 将来の米金融政策に柔軟性を、トランプ氏は国家安全保障の問題
- 米景気対策の交渉佳境に、スプーフィングの代償、NY市に厳しい冬
頻繁に聞かれる「ファクトチェック」という言葉。発言や情報の真偽を検証するメディアの重要な役割です。トランプ大統領とバイデン前副大統領による討論では、各メディアがそれぞれ専門家を用意し、リアルタイムで視聴者や読者にファクトチェックを提供します。ソーシャルメディアを通じて膨大な量の情報が氾濫する中で公正な選挙を実現するためには、情報の受け手にも事実を見極めるスキルが求められます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
将来の利上げ
米ダラス連銀のカプラン総裁は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で反対票を投じた理由について、「将来の経済動向に適応する柔軟性を持っていてほしいからだ」と書簡で説明した。同総裁はまた、低金利は貯蓄を損ないリスクテークを促すとして、金融市場の機能不全を招きかねないとも指摘した。
国家安全保障の問題
トランプ氏の納税記録に関するニューヨーク・タイムズ紙の報道は、同氏が一部の独裁的な国家に甘い態度を取る謎を解明するヒントを提供した。同氏の事業は大統領就任後も、トルコから100万ドル、フィリピンから300万ドル、インドから230万ドルの利益を受け取っている。比較的少額ではあるが、国益より自分の利益を優先すれば国家安全保障上の問題になり得ると専門家は指摘する。4年内に返済期限が到来する4億2100万ドルの負債も、誰が債権者なのか国民に知らされていない。
山場迎える
米経済を支える追加景気対策を巡り、ペロシ下院議長とムニューシン財務長官が協議。ペロシ議長は「前向きな」協議ができたと述べた。両社は30日に再度協議する。今週中に合意がまとまらなければ、規模2兆2000億ドル(約232兆円)の民主党案を下院で可決し、共和党を交えての法成立に向けた取り組みは選挙後に回される。
不名誉な過去最大
米銀JPモルガン・チェースは金属先物と米国債取引の市場操作に関する不正を認め、当局に9億2000万ドル(約972億円)超を支払うことで合意した。約定を意図しない見せ玉を注文してはキャンセルする「スプーフィング」と呼ばれる不正慣行に関連した制裁として、過去最大規模となる。米商品先物取引委員会(CFTC)が科した制裁額として過去最大。
厳しい冬
ニューヨーク市ではパンデミック(世界的な大流行)以降に、6000近い事業が閉鎖を余儀なくされた。破綻件数は5地区全域で約40%の急増。企業破綻を専門とする弁護士は、破綻の雪崩が起きると話す。「寒い冬の訪れは、ニューヨーク市に破綻急増の始まりを告げる」と語った。すでに税収減からごみの収集や公園管理が行き届かず、銃を使った犯罪が増加し、150人を超える企業経営者らはデブラシオ市長への書簡で苦境を訴えた。
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