- 新型コロナ感染による休止後初の選挙集会、社会的距離ほとんどなし
- 大統領は検査で連日陰性、他人への感染リスクないと主治医説明
トランプ米大統領は12日夜、選挙遊説を再開した。南部フロリダ州で開いた選挙集会では、新型コロナウイルス感染から回復して「非常に力強い」感覚だと述べ、聴衆の中に入って「皆さんにキスしたい」ほどだと豪語した。
オーランド・サンフォード国際空港での屋外集会に臨んだトランプ氏は「私は皆さんの祈りでとても元気になり、皆さんの支援で謙虚になった」と発言。「22日後の選挙では、フロリダ州で勝利し、ホワイトハウスでのあと4年の任期を勝ち取る」と表明した。会場ではマスクを着用した観客も一部いたが、社会的距離はほとんど取られていなかった。
集会の数時間前にトランプ大統領の主治医は、大統領が新型コロナ検査で連日陰性だったことを明らかにした。ホワイトハウスが公表した文書によると、主治医は同検査および米疾病対策センター(CDC)の指針に基づき、トランプ氏が他人に感染させるリスクはないとの結論に至ったと説明した。
トランプ大統領のフロリダ遊説は、選挙の勝敗を左右する同州での支持率低下を反転させるための取り組みの一環だ。リアルクリアポリティクスがまとめた先月後半以来の9つの調査平均では、民主党候補のバイデン前副大統領はトランプ氏に3.7ポイントのリードとなっている。
フロリダ州での新型コロナ感染は深刻で、トランプ大統領の支持率低下の一因。大規模集会の再開決定は、全米で21万5000人の死者を出し経済をリセッション(景気後退)に追い込んだ新型コロナ感染症についてトランプ氏は思慮に欠けるとの一般の認識を強める恐れがある。
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原題:Trump Boasts at Florida Campaign Rally of Feeling ‘So Powerful’(抜粋)