[ニューヨーク 21日 ロイター] – ニューヨーク外為市場で、ドル指数が7週間ぶりの水準に低下した。米国の新型コロナウイルス追加経済対策を巡る合意に期待が高まり、高リスク通貨に資金が流れたことが背景。

主要6通貨に対するドル指数=USDは0.47%安の92.605と、9月2日以来の低水準を付けた。マーク・ハード・カレンシー・ファンド(カリフォルニア州)のプレジデント兼ポートフォリオマネジャー、アクセル・マーク氏は「ドルは弱気相場に入った」としている。

ペロシ下院議長はこの日、追加経済対策で合意が得られる可能性はまだ残されているとし、「私は楽観的だ」と表明。ただ議会通過は大統領選後になる可能性があるとの認識を示した。

トランプ大統領は前日、民主党が求めている2兆2000億ドル規模以上の法案を受け入れる姿勢を示している。

ドルは対円JPY=EBSで4週間ぶり安値を更新。マーク氏は「実質金利はG10の中で日本が一番高い」と指摘。連邦準備理事会(FRB)が金利を低水準にとどめると確約する中、米国の実質金利は他の国よりも速いペースで低下し、その結果ドル相場が一段と軟化する可能性があると述べた。

ニュージーランドドルNZD=D3は対米ドルで1.32%高。豪ドルAUD=D3は1.11%上昇した。人民元CNH=はオンショアとオフショア取引の双方で上昇。このところの経済指標で回復持続が確認されたことで買いが入っている。

英ポンドGBP=D3は対ドルで6週間ぶり高値を更新。欧州連合(EU)離脱に伴う交渉を担う英国のフロスト首席交渉官が、EUとの通商交渉を22日に再開すると明らかにしたことが好感された。

ドル/円 
 NY終値 104.56/104.59
   始値 104.82
   高値 104.92
   安値 104.35

ユーロ/ドル 
 NY終値 1.1861/1.1865
   始値 1.1859
   高値 1.1880
   安値 1.1843