【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)は23日、無人宇宙探査機「オシリス・レックス」が、着陸した小惑星「ベンヌ」地表のサンプル採取に成功したと発表した。ところが、採取したサンプルの大きさが想定をかなり上回り、一部が外部にこぼれ出ていることも判明し、対応に追われている。
オシリス・レックスは米東部時間20日夕(日本時間21日午前)にベンヌへ着陸し、ロボットアームで地表の岩やちりを採取。保管用カプセルに収容し、2023年9月に地球へ持ち帰る計画だ。
NASAによると、探査機から送られた映像でアーム先端の収集機内にサンプルが入っていることが確認されたが、一部が外に漏れ出していることも分かった。サンプルが大き過ぎ、収集機のふたが完全に閉まらなかったとみられている。
AFP通信によれば、NASAのミッション責任者は電話記者会見で、サンプルが事前に想定した60グラムをはるかに上回る400グラム程度だったようだと説明。「(大きなサンプル採取という)成功の犠牲になって(サンプルを)失ってしまうことを懸念している」と語った。