[15日 ロイター] – 米国の実業家イーロン・マスク氏が率いる民間宇宙企業スペースXの新型宇宙船「クルードラゴン」が15日、打ち上げに成功した。野口聡一さんら日米の飛行士4人が乗り込んでおり、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう。
米航空宇宙局(NASA)による民間の有人宇宙船の本格運用1号機となる。
クルードラゴンは米東部時間15日午後7時27分(日本時間16日午前9時27分)、フロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターからスペースXの大型ロケット「ファルコン9」で打ち上げられた。当初14日の予定だったが、熱帯暴風雨の余波で突風が予想されていたため、1日延期された。今後27時間かけて徐々に軌道を上げ、米東部時間16日午後11時(日本時間17日午後1時)にISSに到達する見込み。
船長のマイク・ホプキンス氏は打ち上げから約1時間後、「乗り心地はすばらしい。スマイルいっぱいだった」と述べた。
スペースXのミッション・オペレーター、ジェイ・アランハ氏は飛行士らに「楽しい旅を」と呼び掛け、ホプキンス船長は「NASAとスペースXの皆さん、あなたがたがこの困難な時期に力を合わせることにより米国、世界を元気づけた。今度は私たちが任務を果たす時だ」と応じた。
打ち上げに立ち会ったペンス副大統領は、トランプ大統領は「有人宇宙探索で世界をリードするコミットメントを新たにした」と述べた。
次期大統領就任が確実なバイデン氏は、打ち上げ成功は「科学の力の証」と祝福のツイートをした。