[ニューヨーク 18日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが5日続落し、約1週ぶり安値を付けた。新型コロナウイルスワクチンを巡る期待が広がる中、リスク選好がやや強まった。
こうした中、暗号資産(仮想通貨)のビットコインは一時、約3年ぶりに1万8000ドル台に値上がりしたものの、その後は1万7000ドル台に押し戻された。
米ファイザーPFE.Nはコロナワクチンの臨床試験(治験)で95%の予防効果が確認され、重篤な副作用も見られなかったとする最終結果を発表。同社とワクチンを共同開発する独ビオンテックBNTX.Oは、うまく行けばクリスマス前にワクチンを配布できると表明した。
一方、ロイターの集計によると、17日に世界で報告された新型コロナウイルスの死者は1万0816人と、今月4日の1万0733人を上回り、過去最多を更新した。米国の感染者数は累計で約1138万人、死者は24万8574人。
BMOキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の国際外為戦略部長、グレッグ・アンダーソン氏は「コロナ感染者の増加は通常、ドルや円など安全通貨の下支えになるが、ワクチンを巡る明るいニュースでリスクオンに傾いた」と述べた。
こうした中、TDセキュリティーズでは、ワクチン配布の「時期や普及度」を市場は過大評価しているとし、ドルは短期的に上昇する見込みで、向こう数週間はディフェンシブ取引を推奨するとした。
ドルは通貨バスケット=USDに対し0.1%安の92.312。一時92.207と11月9日以来の安値を付けた。
ビットコインBTC=BTC=BTSPは直近で0.4%安の1万7590ドル。
ユーロ/ドルEUR=は1.1864ドルと横ばい。ポンド/ドルGBP=GBP=D3は0.2%高の1.3279ドル。英紙によると、英国のジョンソン首相は欧州連合(EU)との通商交渉で、来週初めにも合意が得られるとの報告を受けたという。
ドル/円JPY=は0.3%安の103.865円。
ドル/円
NY終値 103.83/103.85
始値 103.90
高値 104.09
安値 103.66
ユーロ/ドル
NY終値 1.1852/1.1855
始値 1.1870
高値 1.1876
安値 1.1850