[ニューヨーク 19日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが6営業日続落。この日は ほぼプラス圏で推移したが、米与野党が新型コロナウイルス支援策を巡 り協議を再開する見通しになったという報道を受け、下げに転じた。
CNBCによると、民主党上院トップのシューマー院内総務は19 日、追加の経済対策法案を巡り、共和党上院トップのマコネル院内総務 が協議再開に合意したと述べた。
報道を受けて株式は上昇し、ユーロが対ドルで取引時間中の高値に 伸長。オーストラリアドルやノルウェークローネなどの高リスク通貨は 下げ幅を縮めた。
追加の新型コロナ経済対策を巡っては、市場は現在、民主党候補の バイデン氏が大統領に就任する1月まで可決されないという見方を強め ている。
バノックバーン・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マー ク・チャンドラー氏は「ユーロは数時間前に対ドルで底を打ち、テクニ カル的には1.1850ドルを超えたところで上値の動きが加速した」 と指摘。「比較的薄商いだが、シューマー氏のニュースがさらなる材料 になった。市場はなお刺激策に関するニュースに敏感だ」と述べた。
終盤の取引で、ドル指数は0.2%安の92.299。 米国の新型コロナ感染による死者は18日に25万人を突破。国内最大のニューヨーク市の公立学校は、感染拡大を理由に対面授業を中止 した。
ユーロは対ドルで0.2%高の1.1875ドル。
財政刺激策の計画が不透明なままであることから、米連邦準備理事 会(FRB)が12月に追加緩和に踏み切るとの観測も高まっている。
ドル/円は103.81円と小幅な動き。米ファイザー< PFE.N>が新型コロナワクチンの良好な臨床試験(治験)結果を公表して 以来、円は約1.4%上昇している。
米労働省がこの日に発表した11月14日までの1週間の新規失業 保険申請件数(季節調整済み)は、74万2000件と前週の71万1 000件から予想外に増加した。新型コロナウイルスの感染抑制に向け た新たな事業閉鎖によって一時解雇が増え、労働市場の回復を一段と鈍 化させている。
英ポンドは対ドルで0.2%安の1.3255ドル。英紙 タイムズによると、英国と欧州連合(EU)の離脱後交渉期限が迫る中 、欧州指導者が欧州委員会に対し、合意できない場合の計画を公表する よう求めると報じた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインはこの日、1.2 %高の1万8004ドルを付けた。
ドル/円
NY午後4時 103.75/103.78
始値 104.03
高値 104.09
安値 103.74
ユーロ/ドル
NY午後4時 1.1878/1.1879
始値 1.1836
高値 1.1882
安値 1.1819