[ロサンゼルス/ニューヨーク 7日 ロイター] – 米カリフォルニア州のニューソム知事は7日、新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け、州のほぼ全域で 一段と厳しい外出制限措置を導入した。期間は少なくとも3週間。小売店などの営業が停止され、2300万人が影響を受ける。

ニューソム知事は病院の集中治療室(ICU)の利用率が85%を超えている地域を中心に厳しい措置を導入。カリフォルニア州では3月以降、外出制限措置が実施されているが、今回の措置で規模の大きさにかかわらず全ての私的な集まりが禁止されたほか、生活に必須でないインフラの運営や小売店の営業などが停止された。

同州の6日の新規感染者数は3万人超。4日の2万1986人を超え、過去最多を更新した。感染して入院している患者の数も最多となった。

米国では感染拡大に歯止めがかかっておらず、ロイターの集計によると、過去1週間の全米の1日当たりの新規感染者数は平均約19万4000人。ニュージャージー州、ノースカロライナ州、バージニア州、ウエストバージニア州でも1日の新規感染者数が最多を更新している。

ニューヨーク州では病床不足回避に向けて、同州保健当局が病院の収容能力を25%拡充するよう命じるほか、退職した医療関係者の助けを要請する計画。

クオモ州知事はさらに、入院率が今後5日間で安定化しなければ、ニューヨーク市内の店内飲食を再び禁止すると表明した。

米次期政権の首席医療顧問に起用されている国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は、クリスマスや新年の休の後、米国内で感染者が再び急増する可能性があると警告。「年明け1月半ばごろ、状況は恐らく悪くなる」と述べた。

アザー厚生長官によると、米食品医薬品局(FDA)による新型コロナワクチン緊急使用の承認が待たれる中、ホワイトハウスは8日、各州知事や薬局チェーン、輸送会社などとワクチン配布を巡る会合を持つ見通しという。