[ブリュッセル/ロンドン 7日 ロイター] – 欧州委員会のフォンデアライエン委員長と英国のジョンソン首相は7日、自由貿易協定(FTA)について「重要事項を巡る見解の相違」が埋められないため、現時点での合意は不可能とする共同声明を発表した。
声明は「向こう数日間に対面形式で討議する項目の概要を用意するよう、双方の首席交渉官に要請した」とした。
ジョンソン首相は数日中に協議のためにブリュッセルを訪問する。
アイルランドのコベニー外相は、移行期間が終わる来年以降の「合意なし」シナリオを阻止するため、9日まで時間があると述べた。
EU27カ国の首脳は10─11日の首脳会談で、合意なしの離脱が経済に与える影響に備えた緊急対応策を強化することで合意している。
英ポンドはこの日、合意なき離脱への懸念で急落した。
双方はこの数週間、英国側海域での漁業権、企業の公正な競争環境の確保、将来の紛争の解決方法などを巡って交渉を続けている。
EUの外交官は、合意期限まで数日となる中、英国と欧州経済圏の両方にとって決定的な瞬間だと述べた。