菅義偉首相は25日の記者会見で、新型コロナウイルス特別措置法の改正は飲食店への営業時間短縮への給付金と応じない場合の罰則をセットで検討する考えを示した。改正はできるだけ早く行う考えだ。
罰則規定に関して菅首相は、規制強化と私権制限に慎重な意見の両方が出ているとして専門家による分科会で早急に検討を進めるとした。
緊急事態宣言なしで国民の行動変容は可能だと話し、再発令には慎重な姿勢を示した。当面はコロナ対策に全力を挙げるとして早期の衆院解散に否定的な見解を述べた。
感染が首都圏を中心に拡大しており、医療体制が持ちこたえられるよう、年末年始はできる限り会合は控えるなどの協力を国民に求めた。5人以上の会食に出席したことについては改めておわびすると語った。
その他の発言 |
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・コロナの感染状況高水準が続いており不安が高まっている ・人出が減っておらず、感染拡大が避けられない状況だ ・コロナ対策、国民への説明が十分ではなかった面があった ・南アフリカ滞在歴のある外国人を入国拒否の対象にする ・ワクチンは必要な人ができるだけ早く接種開始できるよう作業 ・全国民へのPCR検査実施の必要性はない |
感染状況は全国的に増加傾向で、東京都では、24日に過去最多の888人の新規感染者を確認。25日も884人と高水準が継続している。英国などで感染が広がっている変異種への警戒も必要だ。都内では変異種の流行後、英国関連で滞在歴のある人と濃厚接触者計4人の感染を確認しており、ウイルスの遺伝子解析が進められている。
就任から3カ月が経過した菅内閣の支持率は、GoToトラベル停止の遅れや5人以上で会食したことが批判され、先週末の世論調査で相次いで40%を下回った。感染拡大防止と経済の両立を掲げ事業規模73.6兆円の追加経済対策を決定したが、コロナへの対応が支持率を左右する状況が続いている。